バセドウ病は骨粗鬆症のリスクが高くなるの?
バセドウ病の原因になっているのは、自己抗体で甲状腺が刺激され、
過剰に分泌された甲状腺ホルモンです。甲状腺ホルモンは、生命の
維持に欠かせないもので、私達の骨を作るときにも影響を及ぼします。
骨は絶えず新しく作り変えられています。
古くなった骨は壊され吸収され、新しいものが作られる仕組みですが、
このバランスが取れなくなると、骨粗鬆症の状態に陥ります。
バセドウ病などの甲状腺機能亢進症では、過剰な甲状腺ホルモンの分泌により、
骨を壊すスピードの方が上回ってしまうことがあり、これが骨粗鬆症のリスクを
高めてしまうのです。
バセドウ病じゃなくても、女性ホルモンが減少する年 代の女性(閉経後など)は
骨の吸収のスピードの方が上回ることが多く、それに骨の老化自体も加わり、
骨粗鬆症が増えると言われています。
通常バセドウ病の患者さんは、治療を開始して甲状腺ホルモンをコントロール
できれば、骨の密度はバランスを保てるようになり、回復すると言われています。
ただ、加齢により骨自体の老化が心配される年齢の人や、閉経した女性は
バセドウ病が落ち着いても、骨密度が元にもどらないこともあるようです。
ある程度の年齢に差し掛かったら、バセドウ病じゃなくても、カルシウムの
摂取に気をつけて、意識的に食事等で取り入れていかなければなりません。
骨粗鬆症は自覚症状がなく進んでいくものですし。
ですからバセドウ病をお持ちの方は、なお更カルシウムの摂取には、
気をつけた方が良いと言えるでしょう。普通に食事をしているだけでは、
なかなか理想的な量は摂れていないそうです。
毎日の食事の中に、牛乳を一杯まずは入れるとか、乳製品を入れるとか、
小魚をおやつに食べるとか、自分のやりやすい方法でカルシウムの摂取を
続けると、骨粗鬆症のリスクはグッと減っていきます。